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膝が曲がらない

膝関節が曲がらなくなった…なぜ?

膝が曲がらない原因膝が曲がらないという場合には、変形性膝関節症や関節リウマチ、あるいは半月板損傷や前十字靭帯損傷などが疑われます。軟骨の擦り減り、関節の破壊などにより痛みが出たり、可動域が狭くなったりします。急に膝関節が固まり、激痛とともに動かなくなるということもあります(ロッキング現象)。

膝が曲がらないのは筋肉も関係する?

加齢、運動不足などにより、膝まわり、太ももの筋力が低下することで、間接的に膝関節が曲がりにくくなるというケースも見られます。
筋力トレーニングにより改善が可能ですが、先述した病気・ケガを合併していることもあるため、まずは整形外科を受診することをおすすめします。

膝が曲がらない・痛い原因となる病気

変形性膝関節症

主に加齢を原因として、膝の軟骨が擦り減り、大腿骨と脛骨がぶつかります。膝の痛み、可動域の減少などの症状を伴います。

半月板損傷

スポーツ中の急激な動作などを原因として、大腿骨と脛骨のあいだにある半月板が損傷します。膝の痛み、可動域の減少、膝からの異音、膝が抜けるといった症状を伴います。

前十字靭帯損傷

膝靭帯の1つ、前十字靭帯を損傷した状態です。スポーツ中の負荷、交通事故などを原因とします。膝痛は次第に和らぎますが、靭帯が自然に修復されるわけではなく、治療が必要です。

外側円盤状半月板

本来は半月のような形状であるはずの膝の外側の半月板が、丸く厚くなっている先天異常です。膝の痛み、可動域の減少、引っかかり感などが見られます。

関節リウマチ

免疫細胞が関節を攻撃し、関節の痛みや機能低下を引き起こします。膝以外にも、全身の関節で起こる病気です。

偽痛風

急激な関節炎によって、膝の強い痛みや腫れ、発熱などの痛風のような症状を引き起こします。加齢、外傷、代謝性疾患などの原因が指摘されています。

膝が曲がらない時の検査・診断方法

問診・診察・画像検査を行い、診断します。
画像検査には、レントゲン検査、CT検査、MRI検査などがあります。当院では、MRIによる即日診断が可能です。

膝が曲がらない時の治療

まずは薬物療法・注射療法・運動療法(リハビリ)などの保存療法が行われ、十分な効果が得られない場合に手術を検討するというのが一般的な流れです。
当院では、保存療法と手術のあいだにある「再生医療」を行います。

保存療法

薬物療法

痛み止め、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)、ステロイドなどの内服・外用などが行われます。

注射療法

関節内へのヒアルロン酸やステロイドの注射が行われます。

運動療法(リハビリ)

筋力トレーニング、ストレッチなどにより膝まわりや太ももの筋力強化を図ります。
リハビリとして、サポーターを用いた装具療法を行うこともあります。

手術療法

半月板の修復や靭帯の再建、人工膝関節置換術など、疾患に応じた手術が選択されます。

再生医療

保存療法で十分な効果が得られないけれど何らかのご理由で手術ができない・避けたいという場合に適した、新しい選択肢です。
当院では、以下のような再生医療を入院なしの外来で受けていただけます。

膝が曲がらない時の対処法

痛みがないとき

痛みがまったくない・軽い場合には、筋力トレーニングやストレッチがおすすめです。痛みがない範囲で膝関節を動かす、太ももの筋肉を鍛えることで、膝の機能の回復が期待できます。
ただ、動かすと痛みが強くなる場合、普段から十分な運動をしており筋力不足・運動不足が原因とは考えられない場合には、整形外科を受診してください。

痛みがあるとき

急性の痛み

まず応急処置として、患部のアイシングがあります。ただ、アイシングで痛みが引いても可動域が戻らない場合には、整形外科を受診してください。もちろん、痛みが残る場合も同様です。

慢性の痛み

徐々に痛くなったという場合には、お風呂で温めるという方法が有効です。血流が改善し、痛みの軽減、可動域の回復が期待できます。ただ、多くは根本的な解決にはなりません。温めるのはあくまで対症療法ですので、早めに整形外科を受診しましょう。

膝が曲がらない・正座ができない時はどうすればいい?

痛みがまったくない、もしくは軽度である場合には、以下のような方法で膝の機能回復が期待できます。

無理のない範囲でストレッチ・筋力トレーニング

膝の曲げ伸ばし、膝・太ももの筋力トレーニングなどを、無理のない範囲で行います。
筋力アップにより、膝関節の負担を軽減することが可能です。

サポーターを着用する

サポーターは、膝の安定感のアップにつながります。ストレッチや筋力トレーニングを行う時、仕事・家事などで動く時に装着します。
安静時や就寝時には外してください。

なるべく正座をしない

膝が曲がらないという場合には、無理に正座をしないでください。ご高齢の方でも使いやすい低い椅子も売られています。どうしても正座でないと落ち着かないという場合には、膝を曲げ切らずに正座ができる“正座椅子”がおすすめです。